明治時代の代表的な歌人のひとりに若山牧水がいます。
若山牧水は酒をこよなく愛し、九州旅行のときには1日に2升5合(約4.5リットル)も飲んだそうです。
そのような酒好きの歌人・若山牧水の誕生日にちなみ、8月24日は「愛酒の日」とされています。
横須賀市の北下浦海岸近くに、牧水の資料を集めた記念館の「若山牧水資料館」があります。
こちらが海の目の前にある長岡半太郎記念館・若山牧水資料館の外観
牧水はもともと東京に住んでいましたが、同じく歌人の妻・喜志子の病気療養のためにこの北下浦の地に
移り住んで来ました。
資料館には、当時の生活の様子をしのばせる資料や写真が展示されています。
また、資料館の前にある公園に、牧水と妻・喜志子が詠んだ歌が刻まれた「若山牧水夫婦碑」が建てられていますよ。
館内は小さいですが、牧水に関する生い立ちや貴重な幼少時や家族との写真、手紙、横須賀での暮らしぶりなど
興味深い資料が充実していました。
牧水の旅姿パネル!歌を創作しながら、旅に出る時はこの格好だったそうです。とてもユニークな方です。
43歳の若さで亡くなられています。胃腸と肝臓の病気だそうで、やはりお酒の影響なのではと思いました。
(飲み過ぎには気をつけましょう)
若山牧水資料館と同じ建物内に、横須賀ゆかりの物理学者である「長岡半太郎」の記念館もあります。
長岡半太郎は原子核の存在をいち早く予見した人物で、昭和12年には文化勲章を授与しました。
長沢に別荘を持っていたため、生前の功績をたたえてこの記念館が建てられました。
館内には、海外渡航に使ったカバンや愛用していた机などが展示されています。
海からの潮風を感じながら、横須賀にゆかりのある2人の人生の軌跡をたどってみてください。
資料館海岸近くの牧水夫婦碑 表面には牧水の超有名な
「しら鳥はかなしからずや そらの青 海のあをにもそまずたゞよふ 」の歌が。裏面には奥様の創った歌が刻まれています
とても偉い長岡半太郎博士が使ったコンクリートの机で「鬼の机」という名称が。
座ると博士の様に頭が良くなるそうですよ
<ひとくちMEMO>
北下浦では、毎年9月に「北下浦牧水まつり」が開催されています。
生前、牧水はよく北下浦海岸を散歩しながら海を眺めていたそうです。
まつりでは、北下浦の自然を愛した牧水にまつわる歌を募集し、選評・表彰が行われますよ。
人も少なめで、とても美しい北下浦海岸です
こちらは只のお店ではありません。大正時代に若山牧水のお酒を奥さんが毎朝、買いに走った「源仲商店」さんです。
場所は当時とは少し移動しましたが、ゆかりの店舗で現存する唯一の店だそうです