小田原駅から熱海方面に向かう際、東海道線なら早川駅の右手に、新幹線なら左手に、
白く大きな像が目に入るはずです。
見上げると、観音様の背景は青空。ありがたい光景です。
これは、薬王山東善院の魚籃(ぎょらん)観音。魚籃とは獲った魚を入れておく魚籠(びく)のことで、
よく見ると観音様の手には魚の尻尾がはみ出たかごが提げられています。
中国の三十三観音の1つに数えられる魚籃観音には、悪鬼の害を除く力があると信じられていることから、
厄除け観音として地元のちょっとした名物となっています。
もちろん、漁業や航行安全の御利益もあるとされていて、目の前に広がる相模湾をじっと見つめておられます。
観音様の中へ入ることはできませんが、足元まで登ることは可能です。
境内の様子
どこか買い物帰りの主婦のように見えてしまう魚籠も、下から見上げればかなり迫力がありますよ。
観音像の脇では、参拝客とほぼ同じ目線のところを新幹線がひっきりなしに走り抜けていきます。
撮影スポットとまではいきませんが、珍名所として電車好きの人も楽しめるでしょう。
観音様の足元が新幹線激写スポットです。
<ひとくちMEMO>
小田原といえば、かまぼこと干物が名物!
食堂や物産店も多い小田原漁港は、実は小田原駅ではなく早川駅が最寄り。
東善院からでも、歩いて10~15分程度の距離にあるんですよ。
新鮮な魚介を味わえるお店が軒を連ねます。