大正時代と言えば、第一次世界大戦や世界恐慌などで世界が大きく揺れ動いた時代。
一方で、明治から進められてきた和洋折衷が文化として花開いた時代でもあります。
藤沢市にある「旧近藤邸」は、そんな時代を代表するような建築です。
現在は一般公開されているので、当時の大正ロマンを感じに足を運んでみてはいかがでしょうか?
今でも通じる外観のデザインですが、大正時代ではとても斬新な家だったのではないでしょうか
「旧近藤邸」は、1925年(大正14年)に建てられた、実業家「近藤賢二」の別荘です。
もとは藤沢市辻堂の松林にありましたが、1981年に現在の藤沢市民会館の前庭に移築されました。
中の様子はまさに和洋折衷。
リビングは大谷石を幾何学的に組み合わせた暖炉が印象的な洋風造りでありながら、残る居室はモダンな
和室に統一されており、西洋の模倣に留まらない「真の日本の住宅」を追求した精神が随所に見られます。
さすが別荘には暖炉ですね。いい雰囲気です
「旧近藤邸」では、2014年の4月に「軽食&喫茶 すかいはーと」がオープンしました。
障がい者就労支援施設の側面もあるこのレストランでは、大正ロマンの雰囲気を感じながら、
お手ごろ価格でお食事を楽しめますよ。
もう昔の映画のワンシーンですよね
こちらも喫茶の和室。出窓や窓枠の仕様がとにかくお洒落です
2階もあり和室ですが、何と収納付きのベンチシートも!
大正時代に広いバルコニーまであり素晴らしいですね
<ひとくちMEMO>
旧近藤邸の設計者は「遠藤新」。
建築と人間との調和を考えつつ、日本の生活と風土に合わせた建築を追い求めた建築家として知られています。
「旧近藤邸」はそんな彼の代表作のひとつです。
「軽食&喫茶 すかいはーと」ではナポリタンをランチで頂きました。
コーヒー、サラダも付いて550円はリーズナブルです
旧近藤邸の後方には、こちらも立派なデザインの藤沢市南市民図書館です。蔵書数が約18万冊あります